電子たばこ関連のニュースを読む上での注意点

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Yahooニュース個人で久しぶりに電子たばこ関連のニュースが取り上げられました。
電子タバコにまつわる「企み」の兆候とは

深い見識に基づく大変ためになる記事です。
一方で、僭越ながらいくつか補足させていただけるとこれをお読みになる皆様の助けになるのではないかと思うことがありました。

 

そこで、このページでは「電子たばこ」関連のニュースを読む上で注意すべき点についてご説明いたします。

 

 

科学論文について

まず、上記の記事で石田先生がご指摘なさっている通り、利害関係者の多い事項について書かれた論文については、どこから出資を受けている論文であるのかということがその中立性を判断するにあたって極めて重要です。

そして、タバコ関連は極めて巨大なマーケットであるため、その中立性が常に問題になります。
そこで、特に科学論文について書かれた記事をお読みになる際には、その論文の出資者が誰であるのかについて気を配る必要があります。

 

さて、それでは上記の記事で挙げられている論文を例に挙げて、出資者の確認の方法をご説明します。

まず、上記の記事中で石田先生は次のように述べられています。

また、電子タバコが「禁煙へ移行する手段」とする論文の中には、タバコ会社から資金提供を受けて調査研究しているものも散見される(※7)。

 

そしてこの※7を参照すると、

※7:Nathan Gale, Mike McEwan, Alison C. Eldridge, Neil Sherwood, Edward Bowen, Simon McDermott, Emma Holmes, Andrew Hedge, Stuart Hossack, Oscar M. Camacho, Graham Errington, John McAughey, James Murphy, Chuan Liu, Christopher J. Proctor and Ian M. Fearon, “A randomised, controlled, two-Centre open-label study in healthy Japanese subjects to evaluate the effect on biomarkers of exposure of switching from a conventional cigarette to a tobacco heating product.” BMC Public Health, 22, August, 2017

と参考文献が示されています。

 

論文について調べたい場合、現在ではGoogle ScholarというGoogleの論文検索エンジンを用いるのが便利です。
このGoogle Scholarを用いて上記参考文献について検索すると、概要と全文を読むことのできるサイトへとたどり着くことができます。
概要
全文

 

とはいえ、この全てを読んで出資者を探すのも手間です。
そこで、出資者について知りたい場合には、「出資」を意味する”fund”で文字検索するのが有効です。
これにより、”funding”や”funded”といった出資にまつわる単語をざっくりと洗い出すことができ、大抵の論文で出資者について書かれた部分を発見することができます。

 

上記検索を上記論文にかけると、全文の方の終わりの方に以下の文章を発見することができます。

Funding

This study will be funded by British American Tobacco (Investments) Limited.

 

これにより、この論文は最大手タバコ会社のBATによって出資されている論文であることがわかるわけです。
BATは非燃焼式加熱式電子たばこである”glo”の販売元です。
そうすると、非燃焼式加熱式電子たばこについて良い評価をしているとか、それ以外の電子たばこについて悪い評価をしているとかといった場合には、若干その信頼性を割り引いて読む必要があります。

上記記事で石田先生がご指摘なさっているのは、そのような趣旨であるわけです。

 

ポイント!:論文を”fund”で検索

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「電子たばこ」の語義について

残念ながら、今「電子たばこ」について書かれている日本のニュース記事等においては「電子たばこ」という言葉の意味にブレがあります。

具体的にいうと、「電子たばこ」という言葉が用いられている際に、それが非燃焼式葉タバコ加熱式電子たばこ(註:iQOSやgloなど。以下HnBとする)を指すのか、液体加熱式電子たばこ(VAPE)を指すのか、またはその両方を指すのかが明らかでないのです。

これは、日本と海外とで単に「電子たばこ」といった際に意味するものが異なることに起因しています。

 

日本において「電子たばこ」といった場合、それはほぼ100%、前者のHnBを指します。
一方で、アメリカやイギリスにおいて「電子たばこ」といった場合、大抵はVAPEを指し、稀にVAPEとHnBの両方を含む場合があります。
HnBのみを指すことは極々稀です。
なお、スイスでは日本と同様、HnBを指すことが多いようです。

 

さて、問題は、海外の論文や報道などを日本のニュース記事で取り上げる際です。
この際に、英語の”e-cig”をそのまま「電子たばこ」と訳してしまうと、両者の意味するものが違うにもかかわらず、同じものとして取り上げられてしまうのです。
そしてここを混同してしまうと、記事の意味を正しく捉えることができず、全体として意味のない文章になってしまいます。

 

上記石田先生の記事はそういった点についても意識なさっているようで、わざわざ「リキッド揮発性電子タバコ、いわゆる『VAPES』」であるとか、「大手タバコ企業は電子タバコ(電気式加熱タバコ)へシフトしつつある」とか、読者の誤解を避けるための工夫をなさっています。

もっとも、そもそもそのような違いがあるという点についての認知が進んでいませんし、仮にHnBとVAPEについて知っている人であったとしてもわかりにくい書き方になってしまっています。

上記記事も、油断して読んでいるとまるでたばこ会社がVAPEについてのプロモーションを行なっているように読めてしまいます(もちろん石田先生がそのような趣旨で書かれたということではありません)。

実際には、たばこ会社がロビー活動を行うとするなら反VAPEの方でしょうから、ここを読み違えてしまうと意味が全く変わってしまいます。

 

また、石田先生が先日お書きになった別の記事では、「電子たばこ」の意義が途中で変わっているため全体として誤解を与えやすいものになっています。
電子タバコも「動脈の老化」を速めさせる

 

このように、まだまだ日本においてHnBとVAPEの違いは意識されていないため、ニュースなどを読む際には原ソースにあたり、どちらの「電子たばこ」の話をしているのかきちんとチェックする必要があります。

 

ポイント!:「電子たばこ」という言葉が出た場合にはどちらの電子たばこなのか意味を原ソースで確認する

 

 

記者の理解について

最後に、その記事を書いている記者がどの程度「電子たばこ」について知識があるのかということも重要です。

例えば、上記記事の注釈にて石田先生は「VAPES」について以下のようにご説明なさっています。

「VAPE」とも。フレーバーのある各種リキッドを電気的に加熱して吸い込むタイプの電子タバコ。ニコチン入りリキッドもあり、ネット通販などで入手可能。リキッドではなくタバコ葉を使うJT(日本たばこ産業)の「プルームテック」も一種のVAPE式電子タバコ。

 

この書き方はプルームテックがリキッドを使っていないかのような印象を与えるため、誤解を招きやすい表現であったように思います。
また「VAPES」という複数形での呼称はあまり用いられないように思います。

石田先生は何度か「電子たばこ」関連の記事をYahooニュース個人に寄稿なさっており、「電子たばこ」関連については含蓄が深いものと思われます。
しかし、そのような石田先生でさえこのような誤解を招きやすい表現を用いてしまうのです。

「電子たばこ」はまだまだ認知が進んでいないジャンルであり、これについて書かれている記事を読む際には「誰が書いているのか」について注意する必要があります。

 

 

まとめ

VAPEについては日本ではまだまだ情報が少ない状況にあります。
しかも残念ながら、仮に情報を見つけたとしても、上記の理由により、他のトピックについてのニュースほど盲目的に信頼して読むことはできません。
自ら主体的に情報収集し、自らその真否について判断する必要があります。

本サイトもより正確で新鮮な情報を皆様にお届けしたいと考えています。

この記事が皆様の情報収集の助けになれば幸いです。

 

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